あなたのペット的生活


『なんだ、この人は……』
と不審がっていると
「話はちゃんと岩熊君から聞いているよ。立川さんだったよね?」

と店長は私の全身を舐めるように見てきたもんだから、ゾワゾワッと寒気がして貰う物貰って早く帰ろうと思った。



「う〜ん、7号くらいかな?」


この言葉を聞くまでは。




「……っは?」

「制服だよ、制服。
君、肩がなで肩だし、細身だし、7号くらいで合うと思うんだけど?」

と、店長はウェイトレスの制服を指差した。



「はぁ……」

イマイチ言ってる意味が理解できなくて曖昧な返事をしていると、店長はニコニコを笑って、

「本当は急に岩熊君が辞めるって言い出して困っててねぇ。
でも、岩熊君の紹介してくれた子だから大丈夫だと思うんだ。……採用で」


「採用っ?!」


「うん。採用。本部にも連絡しなくちゃいけないから週末までに履歴書持ってきてね」




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