あなたのペット的生活
孝ちゃんは大きな手の平を無遠慮におでこに持ってきた。
「わっ!!」
「動くなよ、熱はかってんだから」
熱より鼓動が……。
むしろ心臓が爆発しそう。
「36.8くらいだ。微熱だな」
孝ちゃんの低い声。
不思議。ドキドキが治まっていく。
「それ、本当に当たってんの?」
「適当だ」
やっぱり。
「でも、今日は勉強やめて寝てな。
どうせ勉強してもしなくても変わんないんだから」
……おいおい。
でも、なんか孝ちゃんに言われたら熱っぽい気がしてきたかも。