執事とお嬢様、それから私



「かのこ!!」「お嬢様っ!!」


後ろから聞こえた声にかのこさんと後ろを振り向く。


あれは…

「和之……それに雅人?」

「東條さん!!」



「かのこ…よかった。お嬢様、ご無事で…本当に良かった…。」


かのこさんが雅人の名前を、雅人がかのこさんの名前をよんで私の胸は少し、痛んだ。


そしてすぐ理解する。2人の関係を。


見たことないラフな格好の雅人はかのこさんに声を少しかけただけですぐ私を抱きしめた。


雅人の肩ごしにオロオロする和之と驚いた顔のかのこさん…


「雅人!!」

雅人を力の限り突き飛ばすと雅人は傷ついたような顔をした。

「はい…」

「彼女をほったらかしにするなんて、西園寺家執事の恥ですわ!!!!」

私の言葉に驚く雅人。

「しかし…お嬢様がはぐれたと聞いたので…」



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