執事とお嬢様、それから私


モノクロの世界。

蔓延る虚像達。


「めんどくせー…」

考えるのが

感じる事が

生きるのが



歩き疲れて公園に入り、ベンチに座る。タバコをふかしたままボンヤリ空を眺めた。


「ちょっと、あなた」


小さな、幼い、でもどこか凛とした、声。

視線を声の方向に向ける。


…あ?いねぇぞ?


「どこみてるんですの!!わたくし、ここでしてよっ!!!!」


さらに視線を下げる。

そこには、ビックリするぐらいフリフリした服をきた、人形のような女の子。

短い腕を組み、俺を下から睨みつけている。


「あなた、みせーねんでしょ?タバコなんて、吸ってたらはやじにしますわっ!!みっともない。おやめなさい!!」


その上説教?

なんだ、こいつ。
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