執事とお嬢様、それから私
「やっぱり迷子かよ。家人?親のこと?」
「違いますわっ。いなくなったのはわたくしのしつじですのよ」
「しつじだぁ?ばからし。おい、オマエ家のば…「あやな、ですわ。特別にあやなとよんでよろしくってよ」
「…あやな。家の場所、大体わかるか?電話番号とか」
そう聞くとがきんちょ…あやなはちょっと考えるように黙った。
睫、なげーな。黙ってりゃ、かわいいのに。いい女になりそー。
「電話番号は…わかりませんわ。家は、たしかS町ですの。いけばわかりますわ」
「S町だぁ!?あそこ高級住宅街じゃねぇかよ」
「わたくし、お金もちですのよ!!失礼ね!!」