空の笑顔
「おい、渚」
部活が終わり、帰る準備をしていたら慎二が俺の肩を叩いてきた。
「…んだよ」
「明日から文化祭の準備だぞ!授業なくなる〜」
そっか、忘れてた。
いつの間にか文化祭のシーズンになってたんだ。
文化祭は楽しみだけど、今になってあぁ夏が終わったんだなって思ったら少し寂しかった。
っと言うか今は文化祭って気分じゃない。
空のことが気になってそれどころじゃない。
「いい気晴らしじゃねぇか!空ちゃんのこともあるけどさ」
慎二は本当に俺のことをわかってくれている。
慎二の言うとおりいい気晴らしになるかもしれない。
うじうじしたって仕方がない。
何も分からないなら待てばいい。
空を信じて待つことにしよう。