空の笑顔










慎二について行って、着いた場所はトイレじゃなくて屋上だった。



今日は文化祭で立ち入り禁止になっていて誰もいなかった。




「お前、トイレに行くんじゃなかったのかよ」


「んなの嘘に決まってんだろ!アイツらが居たら話せないしな…」



?どういうことだ?









「……お前、顔に出すぎだっつーの」


「へ?」


「“へ?”じゃねぇよ!隠してるつもりかもしれんがバレバレだ!」


「なっ何が…?」





「アイツらに分からなくても、俺にはわかんだよ…。お前…ずっと空ちゃんのこと考えてただろ?」



なんでいつも慎二にはバレてしまうんだろう。


意外と俺のことを見ている。





「ごめんな…せっかくの文化祭なのによ…」


「別にいいって!ただ俺はお前が心配だ。最近、寝てねぇだろ?」


「あぁ…」


「やっぱ気になるよな。俺もさすがに気になるわ!ホント空ちゃんどうしちゃったんだろうな」








< 117 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop