空の笑顔
そう言った彼女の目はすごく真剣だった。
彼女はカバンの中から何かを取り出した。
「これ…」
そう言って渡されたのは白い紙切れ一枚だった。
開くとそこには…
『○×病院305号室』
と書かれてあった。
俺はこの紙切れを見て、さらにワケがわからなくなった。
「どういうことだよ…」
「…そこに行けば何もかも全部分かるはずだよ」
彼女は泣いていた。
「空に口止めされてたんだけど…さっきの渚くんの言葉を聞いたら自然と教えたくなった。いや、教えなきゃダメだって思ったの」
彼女の目は真っ直ぐ俺を見ていた。