空の笑顔
葬式も終わり、みんなで食事をしていた。
俺は席を離れ、外でずっと青い空を見ていた。
まるで空の笑顔のように、雲一つない青空。
何かを考えるわけでもなく、ただずっと空を見上げていた。
「渚くん…?」
誰かに呼ばれ振り返ると、そこには空のおばさんが立っていた。
「これを渚くんに…」
はいっと言って渡されたのは、白い封筒に入った手紙だった。
「これは…?」
「空が渚くんに書いた手紙なの。…いつでもいいから読んであげて」
おばさんはそう言って部屋へと戻って行った。