空の笑顔
五年後
あれから、俺は部のキャプテンになった。
キャプテンとして、チームを引っ張っていった。
いつも俺の腕には、空がくれたリストバンドがあった。
そして、引退してから俺の夢は確実に進んでいた。
選抜の誘いが来たのだ。
夢への第一歩。
合宿もあってかなりハードスケジュールだったが、俺は頑張った。
高校も卒業し、俺は島を出た。
本当はこの島を出たくなかった。
彼女との思い出がいっぱい詰まったこの島。
俺にとってこの島は育った場所というより、空と出会った場所になっていた。
島に別れを告げ、俺は都会に出た。