空の笑顔
「なんか遅くまで話してたね!楽しかった!ありがとう!」
空は笑った。
「俺も楽しかった」
「また話そうね!」
空は帰ろうとしたけど俺は止めた。
「…送る」
暗い中、女一人で帰らすのは危ない。
この島は平和で安心だけど万が一ってこともある。
それにプライドってもんもある。
「大丈夫。すぐそこだから」
そう言って帰って行ってしまった。
一人残された俺。
帰らないと、と思っていてもまだここにいたいと言う自分がいた。
隣にはかすかにまだ空の匂いが残っている。
また会えるだろうか。
今度はキミの話を聞かしてほしい。
俺だけじゃなくてキミの話を…。