空の笑顔
「おじさん、俺も一回」
「はいよ!頑張んな!」
何気に金魚すくいが得意でどんどん金魚を取っていく。
6匹目で紙が破れてしまった。
「兄ちゃんよくやったな!」
「ども!」
横でムスーっとしている彼女。
多分悔しいんだろう。
「ほらよ」
俺は取った金魚を空にあげた。
「えっ!いいの?」
「別に欲しいわけじゃないし…」
それに空にあげるために取ったから…なんてことは恥ずかしくて言えない。
「ありがとう!」
空は嬉しそうに金魚を見ていた。
相当欲しかったんだな。
取ってよかった。
「次、射的行かね?」
「うん、いいよ!」