空の笑顔









周りを見てもいない。


さすがに焦る。


俺は必死で走り回った。





「…―てください!」



前の方からかすかに聞こえる空の声。


見ると男二人に手を引かれている姿が見えた。



「放してください!」


「いいじゃん!俺たちと遊ぼうぜ」


必死で抵抗している空。


男は馴れ馴れしく空の肩に手を回す。



「…おい」


肩に回していた手を掴む。


「なんだよてめえ!」


「…触んなよ」








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