空の笑顔
男二人は俺を威嚇するように睨んでくる。
俺は空を抱き寄せた。
「こいつ、俺の女だから」
そう言って睨み返した。
男たちは舌打ちをしながら去って行った。
ますは一安心。
でも抱き寄せていた空の身体は少し震えていた。
「空?」
「…怖かった」
半泣きになっていた。
俺は隅の方に空を連れて行った。
「もう大丈夫だからな」
「うん…ありがとう」
俺は涙を拭いてやった。
空の身体はもう震えていなかった。