Life is Happy?
19歳になったころ
あたしは事務職をしていて
そこで知り合った随分年上の男性と付き合っていた。
正直このことは今は思い出したくない。

まだ19歳だったあたしにとって
年上で落ち着いた男性は
あたしのつらいところを特別驚くわけではなく
すんなり受け入れてくれた。

今まで何人かの男性と会ったりしたけど
あたしは外見が派手に見えて
内面と外見のギャップが誤解をうんだリ
そんなことにうんざりしていた。

恋愛からはじまったけど
いつしか心底依存していた。

それでも一緒にいることはとても幸せで
今まで行けなかった遠くにもいけることができた。
両親も安心していたし。

いつまでもこんな日が続けばいいなって思ってた。

20歳になった春、なんか違和感を感じたというか
女の感っていうのは本当怖いもので
まだ実感があったわけではないのに
早い段階で生理がこないことに不安になった。

どんなにあたしが普通になったって思っても
変化に弱い。
変化が起これば心が暴れだして
不安に駆られて発作が起きる。

不安を解除するためにも
母に話して彼も一緒に病院へ行こうと決めた。
悪い夢をみているような
そんなふわふわしたカンジで、

「おかあさん。。。」
「大丈夫だよ。あんたは心配症なんだから大袈裟」だと母は言った。

検査をして、目を閉じる。。。

「まだ本当に早い段階ですが、妊娠されてますよ」
弱いあたしは泣いた。。。
母はおろせるか。と驚いて聞いていたのを覚えている。
「心療内科受診されているようですが、早くそちらの病院に行ってもらえますか?」
女医さんは怒った。
何故泣くのかと、おろすなんて許されることじゃないって。

(そんなのわかってるよ。。。)

あの時の記憶は朦朧としていて、ただ帰りの車は穏やかで
お昼を食べたときも産むって思ってたし
決断とまではいかなかったけど
こういう運命なんだなって思った。

彼も何も言わなかったし
どちらにしろ一緒にいると言ってくれて
一見考えてみれば幸せな結末で。

このときはそんな未来を想像した。









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