倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
何故ならば、由美は去年の冬、体育のランニング時に心臓発作を起こして亡くなっていたからである。

生前は真昼とよく電車で会い、一緒に帰っていた。

「隣に座ってもいい?」

はにかみながら毎日真昼に話しかけていた由美……。

真昼は知らない者は怖くはないが、深く関わった人間の霊に出くわすのは怖かった。
< 111 / 258 >

この作品をシェア

pagetop