倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
「私はサリ……あなたのせいでこんな姿になったのよ……」

(死んだはずじゃ!?)

ズルッ……ズルッ……

大蛇は真昼の顔にのしかかった。

「殺してやる……!」

(苦しい……!)

ガッシャーン!!

その時、窓を割って黒豹が入って来て、大蛇に噛みついた。

グワァァーー!!

大蛇は頭を砕かれぐったりした。

「真昼~?
真昼ちゃん?
今の音は何?」

両親の声がすると、黒豹は大蛇の死骸をくわえて飛び出して行った。

「まぁ!誰かが石を投げたのね!」

石もないのに、両親はそう思ってガラスを片付けた。
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