倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
「駄目じゃないか!!
遅刻したら!!」

真昼はその教諭にいきなり叱られた。

「ご、ごめんなさい…。」

真昼は椅子を一つ渡され、一番後ろの席の子に教科書を見せて貰う事になった。

少女達は一様におかっぱ頭か三つ編みだった。

真昼の隣の子は、ずっとうつ向いていたが、ユラっと髪が揺れた。

左半分の顔が無かった。

(逃げなくちゃ!)

そう思って廊下側を見ると、顔のただれた生徒達が窓一杯に張り付いて真昼を見ていた。

(どうしよう!
外へも逃げられないわ!)
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