倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
そこに夕べの、真昼に気があると言った教師が遅れてやって来た。

真昼はいちかばちか、奥の手を使った。

縛られて転がされた肢体を左右に振って、縄目が食い込み、真昼の胸が際立つようにして、悶えてその教師に、

「お願い…。
オシッコ行きたいの…。
お願いだから連れて行って…。」

と、甘い声で哀願した。

「私が連れて行きます。」

その教師は真昼を連れて校舎に向かった。

(待っててね。
ケン!
必ずあなたを助けるわ。)

振り返り、他の教師に、

「お願い…私が帰るまでケンは殺さないで…。
一緒に死なせて欲しいの…。」


睫に涙を溜めて哀願した。

「わかった、願いを叶えてやろう。」
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