倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
いきなりドアが開いた。

夢の中の真昼の子供である。

思わず布団を被って、手を伸ばした。

真昼の手を握った子供は、

「気持ち悪い!
お母さんの指濡れている!」

そう言って出ていった。

(気付かれてはいないようだけど……。)

いつの間にか辺りは暗かった。

真昼は灯りのスイッチを入れたが、チカチカしてまともにつかなかった。

その時、部屋の電話が鳴った。
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