倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
「早くここを出よう!
暗くなる前に!」

真昼の手を引くケンに、真昼は嫌がった。

「この前は悪かった。
もう二度とあんな真似はしないから!」

ケンの言葉に真昼はやっと席を立ち、着いて行った。

懐かしいドンドビの通りのカツライスを食べてから行きたいと、ケンにごねて寄って行った。

昔家族で良く来た店で、真昼は胸を締めつけられた。

店を出て、近くの銀座通りのベンチに二人は腰をおろした。
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