倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
母が納得して降りたので、真昼は学校へ行くと言って家を出た。

「冗談じゃないわよ!
私の綺麗な体に!」

真昼はいまいましそうに下腹部を押さえて怒り狂った。

「もしもしお嬢さん。
お困りのようですが、力をお貸ししましょうか?」

ふいに声をかけられ、真昼は振り返った。

そこには、ついフラッとよろめくような、速水もこみち似のカッコイイ人がいた。

「僕なら何とかできますよ。
ついて来ますか?」

真昼は迷わず、

「ハイ……。」

と、言った。

真昼はとにかく顔に弱かった。

< 37 / 258 >

この作品をシェア

pagetop