倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
その為真昼は、小さな頃より世を悟り、子供らしくなりきれないまま少女になってしまった。

何もかもが見抜けてしまう故の孤独の中、庶民的な両親や家族に身に合わぬ暮らしをせざるを得なかった。

親に従わぬは絶対許されない事と、酷い虐待を受けた。

殴り倒したあげく手枷足枷をされ、押し入れに閉じ込められ食事すら与えられなかった。

姉は二枚舌でうまく両親を手玉に取り、真昼だけが虐待を受けていた。

だから静香の不幸が、尚更理不尽で許せなかったのである。
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