倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
そんな環境でしか生きていけなかった真昼は、次第に愛を家庭の外にしか見つけられなかった。

家族に救いも、癒しも、傷ついた時に余計に傷をえぐる家族は、もはや他人と変わらなかった。

そんな真昼だから、親の庇護もないまま、なんの防具も持たず、優しいと錯覚しては甘い罠に落ち、悲しい涙を流した。

そして真昼は自分がいつ幸せだったかと考える時、処女の夏だけが幸せであった。

だから真昼は復讐を誓った。

貶める者の全てを、悪を許せなかった。

復讐する為にその力を使い行き来しているのだ。
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