倒錯夜話(センチメンタルナイトホラー)
そして、スタッフと十分に仲良くなってから、職場のA子を連れて行った。

A子は自分では自覚していないが、個性が強く、人が気を悪くする事もズケズケ言った。

前の時には、真昼はA子を必死でかばっていたが今度は、


「ごめんね……彼女あの通りの性格だから、私も色々辛くって。

一生懸命職場でも庇うんだけど……。」


と、涙ぐむと、トモもタカも真昼を励まし、A子の印象は酷く悪くなっていった。


(もうお人好しはやめるわ……。)

トモもタカも、陰で、


「頑張って、真昼ちゃん」


と、言っては、真昼とばかり二人とも話をしたり、歌を歌ったり、ダンスをした。

A子が不機嫌になって、


「帰る!」


と、言い出すと、


「ありがとうございました~。」


と、さっさと会計し、


「じゃ私も……。」


と、言う真昼には、


「駄目駄目!!
真昼ちゃんはラストまで帰さないよ!」


と、ダンスに無理に誘い抱きしめた。


A子が鬼の面のような顔を、赤くして帰った。
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