空になりたかった海
その夜、ベッドにもぐりこんでも、私はなかなか寝付けなかった。


ナツは隣で静かな寝息をたてている。


私は体を起こすと、ナツを見た。


今になって、ナツと旅行にきたんだという実感がわいてくる。


父の元恋人と2人っきりで過ごすなんて、改めて考えてみるとすごい事だ。


それを自然にできたのは、やはりナツの存在の大きさだろう。


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