空になりたかった海
適当に話をあわせているうちに、鼻の痛みも消え、平常心が戻ってきた。



その晩、私は布団のなかでナツを思い出し、もう一度泣こうと試みたが、あのツーンとした感じはなんど試してもあらわれることはなかった。





< 232 / 282 >

この作品をシェア

pagetop