空になりたかった海
【1】 19日(1)、私が破ったルール
市営プールは、ものすごい人だった。
子供から高齢者まで、この街にはこんなに人がいたのか、と思うほどの人気だ。
そして私は今、なぜかプールそばのベンチで、正彦に宿題を見せていた。
「ね~、せっかくプールきたんだし泳ごうよ」
ふくれっ面の私などまったく気にしている様子もなく、正彦は宿題を写している。
「家に帰ってから写せばいいのに」
そういう私に正彦は
「オレの性格だと、家じゃ百パーやらないだろ」
と、なぜか自慢げに言っている。
子供から高齢者まで、この街にはこんなに人がいたのか、と思うほどの人気だ。
そして私は今、なぜかプールそばのベンチで、正彦に宿題を見せていた。
「ね~、せっかくプールきたんだし泳ごうよ」
ふくれっ面の私などまったく気にしている様子もなく、正彦は宿題を写している。
「家に帰ってから写せばいいのに」
そういう私に正彦は
「オレの性格だと、家じゃ百パーやらないだろ」
と、なぜか自慢げに言っている。