空になりたかった海
「10時に駅だよ」
「じゃ、明日迎えにいくよ。バスで行くだろ?」
正彦が言った。
「お~よろしく」
電話が切れた後も、私は座ったままの姿勢で動けなかった。
知らずに口だけで呼吸している。
たとえ、映画館で抜け出さなきゃならなくても、駅までは正彦とふたりっきりだ。
最近感じたことのない幸福感が満たしている。
その夜、私はなかなか寝付くことができなかった。
「じゃ、明日迎えにいくよ。バスで行くだろ?」
正彦が言った。
「お~よろしく」
電話が切れた後も、私は座ったままの姿勢で動けなかった。
知らずに口だけで呼吸している。
たとえ、映画館で抜け出さなきゃならなくても、駅までは正彦とふたりっきりだ。
最近感じたことのない幸福感が満たしている。
その夜、私はなかなか寝付くことができなかった。