空になりたかった海
バス停で待っている間、私は正彦の私服を久々に見ていることに気づいた。


なんだか、いつの間にかオシャレになっちゃって…と、母親のような気持ちになる。


正彦は、クラスメイトのことやテレビの話をおもしろおかしくしてくれた。


朝の光がまぶしいバスの中でも、私には大切な幸せな時間だった。



約束より5分遅れて私たちは駅についた。


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