空になりたかった海
【2】 19日、みんな、悲しい
翌日も快晴。
朝、目が覚めると今年はじめて聞くであろうセミの声が耳をとらえた。
「オハヨウ」
台所では母が新聞を読んでいた。
「なんか食べる?」
「自分でやるからいいよ」
そう言いながらコップに牛乳を注ぎ、母の向かい側に座る。
「ねぇ、お父さんって最近どうしてるの?」
さりげなく尋ねたつもり。
朝、目が覚めると今年はじめて聞くであろうセミの声が耳をとらえた。
「オハヨウ」
台所では母が新聞を読んでいた。
「なんか食べる?」
「自分でやるからいいよ」
そう言いながらコップに牛乳を注ぎ、母の向かい側に座る。
「ねぇ、お父さんって最近どうしてるの?」
さりげなく尋ねたつもり。