【大賞】六天ニ花雪ノ舞フ
胸の内に響きわたる、悲痛な願いは、空しく、そびえたつ火柱の、その奥に消えた。

意識が、とぎれていく。

主の魂の火が、もうそれほどまでに弱くなっているのか。

あるいは、彼の体を構成する部品のいくつかが砕けたからなのか。
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