不良の法律～Judge Town～
どうしてマリコがここに居る…。

お前の様な優等生が来る場所じゃない。というか、この場所を一体何処で知ったんだ？

俺が様々な事を考えていると、俺を見つけたマリコはこっちに走ってきた…。

そして、俺の目の前に来ると、力一杯のビンタをされた。まさにフルスイング。流石の俺も、衝撃で首を横に持ってかれた。

その光景を見たタケシとヒサジも、かなり呆気に取られた表情をしている。開いた口が塞がっていない…。

「どういう事ハヤト？…何で私に何も言わないで居なくなったの？」

マリコの目からは涙が溢れていた。だが声は、今にも泣きそうな表情とは裏腹に、冷静な声音だった。

「お前には関係ないだろ…」

俺はマリコの聞いた事も無い冷たい声に、心が凄く動揺していた…。

俺が知っているマリコはいつも元気があって、笑顔を絶やさない女の子だ。そして今のマリコは、俺の知ってるマリコではなかった。

そんな事もあり、俺はこの時、マリコに目を合わせることが出来なかった。

「何それ…ちゃんとこっちを見て言いなよハヤト。」

そんな俺の態度に、怒っているのかマリコは、俺に冷たい言葉をかける。

普段怒らない奴が怒ると怖いと聞くが、間違いないな。

俺は腹を決め、マリコを正面から見据え、目を会わせながら話しかけた…。

「俺は、居場所が欲しかったんだ…だから町を離れたんだ」

「…私じゃ、ハヤトの居場所になれなかったの？私は、ハヤトにとって、何？」

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