不良の法律~Judge Town~
「トウマ…何でこの町の事を奴が知ってるんだ??」

確かこの町の存在は、世間には全然知られてないはずなんだが…。

「詳しい事は知らないけど、不良の間で噂になってるらしいよ。ケンカの聖地があるって噂があるみたい」

何か引っ掛かるな。噂になるぐらいなら、こんな場所、世間が黙ってるはずがないんだが。

「場所はどうやって知ったんだ??」

「最初はインターネットで調べたんだけど、ウソの情報ばかりで解らなかった。でも一つだけ変な記事があったの…」

そこまで話すとマリコがカウンターに座っていた俺の隣りに座った…。

「そこにはこう書かれていたの。『俺らは不良を許さない!!これから日本の不良を殲滅する!これは浄化だ!俺らが正義だ!!』ってな具合に。そしてここの正確な地図が一緒に添付されてたの。すぐに削除されたけど、一応地図はメモしてたから、場所は解った。試しに来てみたら、ハヤトに会えたの」

そういう事か。でも俺ら不良を殲滅するだと??

少なくとも不良に恨みを持ってる奴等が、この町の存在を知ってる。そして町で不穏な出来事が起きている。

この二つは偶然なのか??

そんな事よりも…

「何となく話は解った。でもマリコ…何で一人で来た?危ないだろうが…」

マリコが俺に怒られて、少し肩をビクつかせた…。

でもこれはハッキリ言わないとダメだ…。

この町は法の加護が無い町…。

遊び半分で来たら必ず痛い目に会う…。
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