不良の法律~Judge Town~
「いてもたっても居られなくてつい…ごめんなさい」

マリコが素直に頭を下げた。

「話かけた相手がタケシじゃなかったらどうなってたか。レイプ犯がうろついているのに…」

「えっ?レイプ犯!!なにそれ?」

もうガバッと。そんな効果音がつきそうなぐらい、勢いよくマリコが顔を上げた…。

その反応を見て俺は、自分が不用意な発言をしてしまった事に気づいた…。

「いやっまぁ…今レイプ犯が町に居るらしいんだ。だから俺らで今犯人を探してるところなんだけどよ」

バレちまっては仕方ない。俺の不注意だがな…。

「レイプとか…怖いな」

そりゃあ怖いよな…。

「だからマリコは、明日になったら地元に帰れ。町の外まではちゃんと俺が送るからよ…念のためにタケシとヒサジにも護衛を頼む」

不甲斐ないが、俺一人だと大人数に襲われた場合は対処出来ない可能性がある…。

二人に着いて来てもらえれば安全だ…。

「嫌だよ!!明日なんて嫌だ!」

「明日帰らないと、学校休む事になるだろうが優等生…」

「…いま夏休みだし!」

この野郎。そんなもん知らんわ…。

「それでもダメだ!!帰れ!」

「帰らない!!少しぐらい良いじゃん…やっと会えたんだよ??まだ帰りたくないよ」
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