不良の法律～Judge Town～

俺は生まれて初めて、イジメられている自分が恥ずかしくなった…。

俺もあんな風に強くなりたい…。

打ちのめした相手を見下ろす気分はどんな気分なんだろう…。

…ケンカがしてみたい。

俺の中で何かが弾けた…。

「あぁぁぁっ!!」

俺は生まれて初めてケンカをして、相手を打ちのめした。

抵抗される何て考えてなかったんだろう…。

イジメっ子達は全員、俺一人にやられた。

顔を殴り、腹を蹴り、一心不乱に目の前の人間を殴り飛ばした…。

左手を顔の前で構え、右半身を軽く後ろに引く独特な構えで…それは昨日見た『金髪の男』のケンカの構えだ。

全部のパンチを躱すのは無理だったが、見よう見まねでも何とかなった…。

昨日俺が見た金髪の男は全てのパンチを華麗に躱していた…。

あれはケンカの場数が凄いから、予測で躱していたのだろうな…。

俺にやられた奴等が全員地面に横たわりながら俺を怯えた目で見てきた…。