不良の法律~Judge Town~
「でもなぁ……もうちょっと待ってくれないか!?せめて自分に自信をつけてから言いたいんだ!!」

サヨの事は好きだ…だからこそ言うにはもっと自信をつけてから言いたい…。

面倒な性格なのは俺も解ってる…。

でもこれだけは変えられない。

「そうか…確かにこれはサヨとヒサジの問題だ!!ヒサジが伝えたい時にサヨに伝えるといい。でもこれだけは言っておく」

カズヤは一呼吸置いて表情を閉め直した…。

そしてゆっくり話だした…。

「サヨは一度両親が死んだ時に心を壊しかけている…当時は俺もショックだったがサヨのそれはレベルが違った。泣き叫ぶ訳じゃなく感情を消すんだ…話さないし笑わない、終いには飯も食わなくなるんだ…普段から感情を表に出す子じゃなかったが、親が死んだ時のサヨはヒドかった」

…俺はこの時初めてサヨの過去を聞いたんだ。

触れられたくない話だと思って聞かなかったんだけど…。

カズヤの顔を見れば何となく解る…。

どんだけ辛かったか…。

「…でも最近のサヨは楽しそうだ!!ヒサジ、お前のおかげでな!」

「俺!?何もしてないぞ!!」
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