不良の法律~Judge Town~
「そんな事はないぞ。親戚の家を渡り歩いた時も、俺意外と話ことがなかったサヨがここまで心を開く様になったのはヒサジのおかげだ。サヨはヒサジの事を頼りにしてる筈…だからこれからもサヨの事を頼むな!!アイツの支えになってくれ」

そんなこと…言われるまでもねぇ。

「任しとけ…サヨは俺の大切な家族だからな!!」

俺はカズヤに笑いかけながら…しっかりと頷いて答えた。

それからの一週間はまた平穏な日々を送れたんだ…。

そして学校が冬休みに入る前の日…俺達の二つ目の分岐点となるクリスマスイブが来たんだ…。

この日は孤児院でクリスマスパーティをやるのが恒例だ。

夜になれば孤児院を巣立って行った兄弟達も一同に集まる年に一回の一大イベント…。

俺はこの日を毎年楽しみにしている。大好きだった兄弟達に会えるし、冬休みが始まる日でもあったからな…。

ダブルパンチで嬉しい訳よ。

学校も午前中で終り今は下校中…。

帰る時も、サヨとクリスマスイブを過ごしたい連中が詰め寄って来たがサヨは軽く無視していた…。

サヨもいい加減嫌になったんだろう…けど今日は俺が睨みつければ消えてくれるのでだいぶ楽だった…。

この前の奴とケンカした時ハデにぶっ飛ばしてやったからな。多分それを見ていたんだろう…。
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