不良の法律～Judge Town～
俺はサヨを奪い返そうとケイタに殴り掛かったが…またしてももう一人の男が立ちはだかってきた。

先にコイツを倒そうと思い俺はパンチを繰り出してみたが、アッサリ躱された…。

しかもそのまま足を払われて顔を掴まれた俺は…地面に頭から叩きつけられた。

凄い衝撃が頭を襲う。頭痛や吐き気、俺は頭を両手で押さえて声を張り上げて暴れ回った。

タダタダ痛くて死ぬかと思う激痛…。

受け身をとってなかったら確実に死んでいた。背中から落ちたのと雪がクッションになり俺は辛うじて意識を保っていられている…。

だが衝撃が尋常じゃない…コイツ狂ってやがる。

「ヒサ…ヒサ…ヒサ…ヒサ」

サヨは俺を見ながら手を伸ばし、呪文の様に俺を呼んでいる…。

俺は手を伸ばす事も返事を返してやる事も叶わず…サヨを連れ去られてしまった。

時間にして一分ぐらいか…軽く放心状態だった俺は年配のサラリーマンに声をかけられて自我を取り戻した。

「大丈夫か!!待ってろ今救急車を読んでやるから！じっとしてなさい。」

サラリーマンは携帯を取り出すと電話をかけ始めた。

救急車を待ってる時間何てねぇ。サヨを助け出さないと…。

「サヨが俺の助けを待っている…」
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