不良の法律～Judge Town～

「テメェ…ぶっ殺す!!」

カズヤも我慢の限界が超えたらしく、ケイタを馬乗りの状態で何度もぶん殴った。

カズヤが殴るのを辞めた時にはケイタの顔が変形するぐらいに…。

それでもケイタはニヤついた顔を崩していなかった。

「ヒドいなカズヤ…よかれと思ってやってあげたのに。お仕置が必要だな!!」

ケイタは一度ニコッと笑い…ポケットから取り出したナイフを容赦なくカズヤの腹部に突き刺した…。

「カズヤぁ!!!!」

俺はサヨの元を離れて暴れ回っているカズヤの元に駆け付けた。

「ああっあああっ!!」

カズヤは声にならない声を上げて暴れまくっている…。

「カズヤしっかりしろ!!暴れたら傷が広がる!!」

俺は着ているシャツを脱いでカズヤの腹部に押し当てた…。

上半身は裸になるがそんな事今はどうでもいい…カズヤを助ける事が先決だ。

「お兄ちゃん??」

俺は後ろを振り返ると、サヨが虚ろながらも…しっかりとカズヤを見詰めて立ち尽くしていた。

「サヨ!?見るな!!!!」

俺はカズヤの元を離れる訳にいかなく、サヨに向かって叫んだ。

「お兄ちゃんも死ぬの??…ヒサも死んじゃったのに…みんなサヨを残して死んじゃうの??…いやだよ…いや……イヤァァアア!!!!」