不良の法律~Judge Town~
夜も眠れないし飯も喰えない…。

終いには体調を崩す始末だ。

俺は本当に弱い…自分でも情けなくなってくる。

そして院長先生は俺に言ってきた。

「一度柏木先生にカウンセリングして貰おう」

と…。

だが俺はそれだけは死んでも嫌だった…。

サヨの居る病院にもう二度と行きたくない…。

カズヤの居る病院に二度と行きたくない…。

俺はその夜…孤児院を抜け出した。

どこに行くか何て当然決めていない…。

俺は結局…また逃げ出したんだ。

手荷物は財布だけで夜の町を歩き回った…。

そして疲れて道端に座り込んだ。

意味もなく道行く人を見詰める。

俺は…何がしたいんだ…。

孤児院には帰れない…だが行く所が無い。

俺が途方にくれていると…ある男が声をかけてきた。

「随分湿気た面してんな!!どうした坊主!?」

俺に話し掛けてきた男は派手な金髪で割と格好良い男…。

歳は恐らく20代前半ぐらい…だが身体からは凄いオーラを醸し出している男。

「別に…お兄さんは誰??」

「俺か??俺は銀次だ!!宜しくな坊主!!」

「坊主じゃない!!ヒサジだ」
< 227 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop