不良の法律~Judge Town~
「逃げる逃げないの話じゃない。ハヤトにも意地はあるだろうがそんなもん捨てちまえ!!お前には大切な人が居るんだ!!その子の為に町から離れろ!!」

ヒサジも引けない理由があるのだろう…怒鳴る様な口調になってきている。

だがこれだけは譲れない…意地やプライドで逃げないんじゃないから。

俺は大切な親友の為に逃げないんだ。

「お前だって大切な親友だ!タケシだってマリコだって…それに俺はヒサジとマリコを天秤にかけるなんてマネは出来ない!!マリコは実家に帰して俺はお前と一緒に戦う!それだけだ!!」

「ハヤト??…それどういう事??」

俺とヒサジの怒鳴り声が大きかったらしい…マリコがこっちにやって来た。

「マリコ…お前には言ってなかったけど、明日になったら叔母さんが迎えに来る…だからお前は叔母さんと一緒に実家に帰れ」

「嫌よ…私はまだ帰らない」

言うと思ったよ…。

だから教えたくなかったんだ…。

「ダメだ…明日になったらどうなるか解らない。だからマリコは叔母さんと帰れ!!」

俺は少し強めの口調でマリコに言った…肩が少し震えたのが解る。

「お前も一緒に帰ろよハヤト…それならマリコちゃんも納得するだろうが」

ここでヒサジが話に割り込んで来た。
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