不良の法律~Judge Town~
心配なのは…カズヤの事だけだ。

間違いなくこの町に忍び込んでる筈だ…だとしたらカスミだけがカズヤの居場所を知ってると考えて間違いない。

俺はそのまま病院方向に足を向けて歩いていたら、銀次に呼び止められた。

「最後に一つだけ聞かせてくれヒサジ…お前等は何の為にこんな不利な戦いをするんだ??」

銀次はタバコを咥えながら俺に聞いてきた…。

そんなもの決まってる…。

「大切な物を守る為に戦うんだ…俺はもうあんな思いは沢山だからな。じゃあ俺はもう行くよ…」

時間が無いしな…俺は病院に向かって歩き出した。

「大切な物の為か…ヒサジは昔から変わらねぇな。だが昔よりも余裕を持っている感じだ…やっぱり俺の目に狂いは無かったな」

銀次は嬉しそうな一度笑い携帯を取り出して、ヒサジとは逆方向に歩き出した。

「…もしもしミツハルか??そっちの準備はどうよ…あぁ…解った。後は抗争待ちの状態か…今日は絶対に決着をつけるぞ。確実に『アイツ』はこの町に来る筈だ…どうやら今日は休暇を取って秘書も連れていないらしいしな…」

銀次はこの後もミツハルと電話をしながら、何処かに消えてった…。
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