不良の法律~Judge Town~
すると静かに回りを見ていたヒサジがボソッと呟いた…。

「そうか…なら仕方ないな…」

近くに居た俺にしか聞こえないぐらいの小さい声で…。

「どうしたヒサジ??」

俺は気になってヒサジに聞き返した…。

「何でもねぇよ…気にするな」

ヒサジはちゃんと俺に返事を返して前を向く…怖いぐらいの殺気を込めた目で。

俺達は目の前の敵に突っ走って行った…。

まず目の前の敵に渾身のストレートを打ち込む…相手はガードしたが、ガードごと相手を吹き飛ばした。

俺のケンカのスタイルは一言で言えば自然…。色んな格闘技を試してみたが、どれもしっくりこなかった…。

そして最終的に行き着いたのがこのスタイル。ただ力一杯ど突くのみ…。

ど突いてど突かれて…そして打ち勝つ。

それがケンカの醍醐味だろ!!

俺は吹っ飛ばした相手に助走をつけて跳び蹴りを食らわした…俗に言うライダーキックを。

胸に食らった相手は三メートルぐらい吹っ飛び、他の奴を巻き込んで地面に倒れた…。

「よっしゃストライク!!ヒサジどう…よ…」

俺はヒサジの方を向いた…そして改めて思い知ったんだ…。

手加減無しのヒサジの強さを…。
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