不良の法律~Judge Town~
始めからたったの三人で500人とやり合うのが無茶だったのか…。

デブがゆっくりと俺に近付いてくる…トドメを刺すつもりなのだろう。

俺は半ば諦め気分で俯せの身体を起こした…。

するとシャツの襟元からシルバーチェーンが見えた…マリコに買ってやったペアリングが通してあるネックレスが…。

絶対に生きて帰る…それが約束だったなマリコ…。

デブが俺を踏み付ける為に足を不用意に上げた…完全に油断してやがるな。

俺は地面を転がる様に移動しデブの踏み付けを回避した。

そして素早く起き上がり、デブの膝目掛けてローキックを入れる…。

体重がある奴の弱点…それは体重を支える為の膝だ。

案の定効果はテキメン…デブは俺のローキック一発で膝がイカれたらしく、その場に倒れる。

俺は倒れたデブにもう一度蹴りを入れ、大人しくさせた…。

「悪いが俺も負けられない理由があるんでな…このまま倒れる訳にはいかない」

俺は服の上からネックレスを触りながら、意識を手放したデブに言った…。

するとかなり後方から人の怒声が響いたきた…。

何かあったのか??

俺は気になって後方を見てみた…。
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