不良の法律~Judge Town~
ゲンは着ているコートを地面に投げ捨て、俺の近くまで歩み寄ってきた…。

確かに万全な状態とは言い辛いな…一度は腫れが引いた俺の右足も肉体を酷使したせいでまた腫れが戻ってきている…。

顔はそこまで殴られていなかったのが幸いで、視界は良好だったが…。

「ナメちゃあいねぇよ…ただ殺り合う前に白旗を降る気がないだけだ」

「それがナメているって言ってんだ…今度はジンが邪魔に入る事はない。確実に息の根を止めてやるよ…」

ゲンはこの前とは違い静かに構えをとった…。

割とオーソドックスな構え…両手をしっかりと顔の前に構えている…。

俺も静かに構える…銀次のスタイルで。

半身に構え左腕は顔の前に、右腕を胸の下辺りに構える…。

「殺れるもんなら殺ってみな…行くぜ!!」

ほぼ同時に俺とゲンは動き出した…。
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