不良の法律~Judge Town~
「不良のくせに知識を見せびらかしてんじゃねぇよ!!」

俺は少し恥ずかしくなって大声で反論した…。

「見せびらかしてないですよ…常識です」

「あぁ!?じゃあ俺に常識がないって言いてぇのか??」

「そうです」

「少しは躊躇して言え!!」

かくして俺とシンジの口喧嘩が始まった…俺の劣勢でな…。






ヒサジはジンに連れられて乱闘の場を離れていた…。

時間はタケシが俺を下がらせた時にさかのぼる…ジンがタケシに気付かれない様に近付いてきて言ったんだ。

「ちょっと着いて来てくれないかい??二人で少し話がしたい…」

とな…。

断る理由が無い俺はジンの後に着いて行く事にしたんだ…。

回りはすでに大混雑…至る所から聞こえてくるのは、人を殴る鈍い音や悲鳴にも似た呻き声…。

そんな喧騒を横目に見ながら歩いていた俺達…。

回りの敵や味方を問わず俺達を凝視していたが、絡んでくる気配がない…。

恐らくジンが醸し出している妙な空気が原因だろうな…。

敵である俺に背を向けて黙々と歩くジン…その姿は隙だらけ。

後ろから殴られたら反応出来ないはずだ。
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