不良の法律~Judge Town~
「これで話が終わるならな。でも話はこれで終わらなかったんだ…」



あの事件から一月…。

町の至る所で、売買していたヤクの売人の姿は無くなり、意味もなく暴れる人間が少なくなってきていた…。

だが、麻薬の蔓延は予想以上に根強く残っており、簡単に解決出来る問題ではなかった…。

隠れて麻薬を常用している人間も居たし、幻覚に惑わされて、うわ言や発狂した人間も居る…。

シャブ中だった奴等は好き放題やっていたツケが回ってきていた…。

どうせ突っ張るならプライドを持て…。

銀次が俺達に授けた言葉…誘惑に負けたくないが、無意識でヤクを求めてしまう。

そんな彼等がプライドを取り戻す為に最初にしたこと…それが謝罪だ。

プライドを取り戻す為に、安いプライドを捨てる…。

彼等は頭を下げて回りに協力を求めたのだ…麻薬を辞める為の協力を。

ヤクをやっていなかった俺達は、彼等に協力する事にしたんだ…。

人間は誘惑に弱い…自分の意思で麻薬を辞めるのは難しいから…。

だから俺達の様な人間の協力が必要なのだ…。
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