不良の法律~Judge Town~
携帯越しでも解るぐらい、言葉の節々にミカちゃんの悲痛な感情を感じた…。

涙声ではないにしろ、小さな切っ掛け一つで、涙声に変わるのが解るぐらいに…。

「俺も言い方が悪かったな…普通に死んでないから大丈夫。ピンピンはしてないけど、タケシは元気だ…今は病院で治療を受けている筈だから、様子見に行ってあげなよ」

思い返してみたら、誤解されてもおかしくない、言い方をした俺…。

タケシの無事を、健気に待っていたミカちゃんに対して、少し無神経な話し方をしてしまった…。

俺もまだまだ思慮が足らないな…。

「…そっかぁ…怪我はしてるけど、タケシは無事なんだね。ワザワザ知らせてくれてありがとうハヤト君!それと、いきなり勘違いして取り乱したりしてごめんね。ウチせっかちだからつい…」

当人のミカちゃんはと言うと、俺の言い方に文句を言うどころか、知らせてくれた事に感謝をし、勘違いした事を謝ってきた…。

「俺の方こそ変な言い方してごめん…そんな事より、早く病院に行ってやれミカちゃん。タケシが待ってるぜ!?」

「解ったよ!!すぐ準備して行く♪」

最後の方は、いつも通りのミカに戻っていた…。
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