不良の法律~Judge Town~
そう言うと、病室から出て行った…。

途端に静まり返る病室…。

当然だ、サヨは一言も話さないんだからな。

俺はゆっくりとサヨが寝ているベッドに腰をかけ、話を始めた…。

「サヨ覚えているか?俺がまだ小学校の時の話だったな…」

目が合わなくてもいい…。

俺の声に反応しなくてもいい…。

俺は、サヨが完全に目覚めるまで、話をつづけるよ。

俺に出来る事は、こんな事しかないからな…。





カズヤはあの時、そう決断したんだな…。

俺はカズヤの話を聞いて、自分の不甲斐無さを改めて痛感した…。

俺はあの時、現実を受け入れられなくて逃げてしまった…。

そして…。

「そういえばヒサジ!お前自殺未遂したんだってな…」

俺が一人、過去の事を悔やんでいると、カズヤが、良いタイミングで俺の過去の汚点を聞いてきた…。

「あぁ…無意識だったが、確かに俺は自殺未遂した」

あの当時の俺は、ボロボロだったからな。

体は癒えていくのに対し、心は万力で日々締め付けらる様に心を押しつぶされていった。

そして、臨界点を超えた俺の心が死を望んだ…。

…不甲斐無いな。

「馬鹿な事考えたよなヒサジも…お前は責任感が強すぎるんだよ」

「そんな事ない…だって俺は現実かあ逃げたんだからな」

責任感なんてたいそれた物、俺は持っていない…持っていたら、カズヤと同じように、サヨの為に何でもした筈だ…。

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